INTERVIEW先輩インタビュー |
「過去イチ良かったよ」 |
2002年入社 |
PROLOGUE店舗からパーティ営業部に異動して1年。営業の手法や仕事の進め方もまったく異なるフィールドで、日々奔走する吉田さん。 過去最高売上利益達成にも大きく貢献した。 「お客さまとじっくり向き合い、一緒に創り上げるプロセスが楽しい」 そう笑顔で語る彼が見つけたパーティ営業の醍醐味とは? 意外と知られていないパーティの企画・運営の舞台裏や、 1万人規模のイベントを成功に導く秘訣について聞いてみた。 | HISTORY
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──飲食業界に進んだきっかけを教えてください。飲食業界との出会いは、高校3年生のときに始めたアルバイトでした。最初は右も左もわからないまま飛び込んだのですが、人と関わる楽しさ、接客の奥深さ、そしてスタッフ同士のチームワークの良さにどんどん引き込まれていきました。気づけば、高校・大学とずっと飲食の現場にいて、「やっぱりこの仕事が好きだな」と実感するように。バイトを続ける中で、店長の仕事ぶりを見て「自分ならこうする」と考えることも増えていき、次第に「飲食業界でキャリアを積みたい」という気持ちが強くなりましたね。 ──なぜダイナックを選んだのですか?両親から「安定した道に進んでほしい」と言われていたこともあり、サントリーという強力なバックボーンを持つダイナックなら、安心して挑戦できる環境があることを伝え、説得することができました。自分自身にとっては、多業態を展開し、成長のチャンスが多いことが大きな魅力でしたね。迷うことなく、就活はダイナック一本に絞っていました。 |
──パーティ営業部の仕事内容とミッションを教えてください。パーティー営業部は、イベントやパーティーの総合プロデュースを手がける部署です。お客さまのご要望をヒアリングし、提案書や見積書の作成、料理・ドリンクの選定、設営プランの立案、搬入・搬出の手配まで、一連の流れをトータルで設計。当日は、ケータリングチームがスムーズに動けるよう、全体の進行を管理します。 僕らのミッションは、ダイナックのサービスクオリティや調理技術、サントリーのバックボーンを強みに、競合に負けない営業力を磨きながら、新しい商品やサービスを生み出し続けること。 リピーターのお客さまも多いので、季節ごとにメニューをアップデートしたり、新しい食材やドリンクの提案をしたりと、常にサービスのブラッシュアップを意識しています。 ![]() |
──パーティの受注から実施までの流れを知りたいです。パーティの規模は50~100名がボリュームゾーンですが、多いときには1,000名規模のイベントもあります。基本的には1ヶ月前に受注が確定し、そこから準備が本格的にスタートします。まず、営業チームがレイアウト、タイムスケジュール、料理プランの詳細を詰める打ち合わせを実施。お客さまの要望を細かくヒアリングしながら、最適なプランを組み立てていきます。大枠が決まるのが開催2週間前。このタイミングで調理部門とも本格的な調整が始まります。 前日からは調理チームが仕込みを開始し、当日はケータリングのサービススタッフが機材や食材を持って会場へ。基本的には2時間前に現場入りし、テーブルの配置、クロスのセッティング、ビュッフェコーナーの設営など、細かい準備を進めます。 営業チームは、案件の重なりがなければ会場に同行し、お客さまへの挨拶や進行の最終確認を担当。当日は、現場の状況に応じて臨機応変に調整しながら、全体がスムーズに進行するようサポートします。
──大切にしていることはありますか?大きく3つ、心がけていることがあります。まず、お客さまが求めるパーティを実現するために、ヒアリングや打ち合わせはもちろん、貸会場の担当者さまとの何気ない雑談や挨拶を大切にしています。こうした日々のコミュニケーションが信頼関係を築き、スムーズな進行や柔軟な対応につながるからです。 次に、準備8割・本番2割。これは新入社員の頃から先輩に言われ続けてきた言葉で、今も大切にしています。パーティの成功は、前日までの準備でほぼ決まるといっても過言ではありません。細部まで緻密に段取りを組み、当日のケータリングチームが安心して動ける状態を作ることが、営業部隊である私たちの使命です。 例えば、挨拶や乾杯のタイミング一つとっても、誰が何番目に話すのか、どの瞬間にドリンクを提供すべきかまで細かく確認。着席ビュッフェなら、お客さまが席を立つタイミングに合わせて椅子を引くなど、細やかな気配りが求められます。営業部隊として、こうした情報を整理し、当日のサービスチームにしっかり引き継ぐことで、スムーズな運営を支えています。 最後に、チームとしてワークライフバランスを大切にすること。上司の理解があり、大事なイベントがある日でも、子どもの体調不良などでチームメンバーがフォローし合える環境が整っています。僕自身もその仕組みに助けられていますし、そうやって支え合えるチームだからこそ、仕事にもより一層集中できるんだと思いますね。 ![]() |
──やりがいを感じる瞬間はどんな場面ですか?やっぱり、お客さまの笑顔と「ありがとう」の言葉ですね。常套句のように聞こえるかもしれませんが、これは店舗に配属されていた頃からずっと変わりません。飲食業は、お金をいただいているにも関わらず、「ありがとう」と感謝される、数少ない職業だと思います。だからこそ、その言葉の重みを実感するたびに、「この仕事を選んでよかった」と思えるんです。 ケータリングというフィールドに移った今も、その気持ちは変わりません。パーティの場でお客さまが心から楽しんでくれている姿を見られること。そして、撤収の際に「ダイナックさんに任せてよかった」と言っていただける瞬間が、何よりのやりがいです。
──パーティ営業部ならではの魅力は?お客さまと一緒にゼロから創り上げるプロセスにあると思います。例えば、「こんな雰囲気のパーティーにしたい」とイメージを伝えられたら、それをどう形にするかを考え、会場の条件を踏まえて機材や設えを決め、空間をデザインする。店舗のように決まった枠の中で提供するのではなく、自由度の高い提案ができるのが大きな違いですね。 料理に関しても、「つまみやすいフィンガーフードを中心に」「若い人が多いから炭水化物を増やしたい」など、イベントの趣旨に合わせた細やかなコーディネートが求められます。お客さまの希望に応じて柔軟に組み立てていくこの工程が、パーティ営業部ならではの醍醐味だと感じています。
──もっとも印象的なプロジェクトは何ですか?2024年の夏に担当した企業の記念パーティは、とくに印象に残っています。コロナ前は大規模な催事を開催していたお客さまなのですが、今回は久々のパーティということで、約半年かけて企画を練り上げました。どうすれば、最高の体験を提供できるのか?── その答えを探るため、まずは企業を知ることからスタート。公式サイトをチェックし、ヒアリングを重ね、企業の価値観やカルチャーを深掘りしていきました。 そこで見えてきたのが、世界各国に支店を持つグローバル企業であるという強み。これを生かし、会場内に各支社の料理を楽しめるブースを設置しました。インドブースではカレー、ハワイブースではガーリックシュリンプ、東南アジアブースではフォーと、まるで世界を旅するような空間を演出。さらに、世界5大ウイスキーの飲み比べブースも設け、企業の国際的な広がりを"食"と"酒"で表現しました。 もちろん、予算も大きくかかる企画でしたが、「これでいこう!」と即決でGOサインをいただき、無事に実現。そして、パーティー終了後には、「過去一よかったよ」と、担当者だけでなく上層部の方からも直接お褒めの言葉をいただきました。 お客さまの期待を超える企画をつくる醍醐味を、あらためて実感したプロジェクトでしたね。 |
──「サントリーソフトバレーボール大会」のプロデュースを担当していると聞きました!サントリーのグループ会社社員を対象とした年に一度の一大イベントです。回を重ねるごとに参加者が増え続け、2024年大会には全国8カ所、約2万人の社員とご家族が参加しました。大会は5月末から7月までの週末に毎週開催され、各地で熱戦が繰り広げられます。その中で、僕らは飲食コーナーのプロデュースを担当。おつまみから本格的な料理、デザートまで、幅広いメニューを提供しています。さらに、全国各地の開催地に合わせてご当地メニューを取り入れるアレンジを加えることで、各エリアがそれぞれのカラーを楽しめる仕掛けを作っています。 大変なのは、関係各所との調整がとにかく多岐にわたること。今は上司がその全体の采配をしていますが、大会期間中はもうどっぷりこの業務に浸かる感じですね。準備も、今年の大会が終わった瞬間から次の大会に向けて動き始めます。 例えば、北海道大会がある場合、スタッフの宿泊場所や出張手配、 現地の酒屋さんやキッチンカー、屋台業者など、普段都内で取引している業者とは異なるため新規開拓、体育館のスペース確認、タイムスケジュール作成と、開催地ごとにやることは山積みです。 この1万人規模のイベントを支えるために、パーティ営業部だけでは手が足りないので、本部スタッフにも応援要請を出し、みんなで協力しながら運営しています。その際、現場の指揮をとるのが僕の役目。準備8割と大きな声で何とか乗り切っています。 今はまだ"1兵卒"として動いていますが、近い将来、自分たちの世代が全体を取り仕切るとなると、正直、ちょっとゾッとしますね(笑)。でも、だからこそ、今のうちに学べることは全部吸収しておきたいと思っています。 ──今後、挑戦してみたいことはありますか?個人的には、2月からダイエットに挑戦しようかと。結果にコミットしてくれる某ジムに通う予定です(笑)。仕事面では、2024年度に過去最高の売上・利益を達成しました。もちろん運もありましたし、先輩方が築き上げてきた土台があったからこそ。でも、そこで満足してはいられない。今年度はさらにその記録を更新したいと思っています。 今後も足を使ってお客さまのもとへ直接足を運び、地道な営業活動を続けるのはもちろん、営業チーム全体でノウハウを共有し、どんどん新しい企画を生み出していきたいですね。 ![]() |
1日の流れ
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