INTERVIEW先輩インタビュー |
「会社の未来を作っている」という |
2002年入社 |
PROLOGUEなぜか渡邉さんのまわりには、いつも人だかりができている。それはきっと、心の底から楽しんでいるオーラが全身から溢れ出てしまっているから。彼が手がける店舗やイベントも、随所にワクワクが散りばめられていて、チームメンバーさえもすっかり惹き込まれてしまう。「現場により近いところに身を置き、一枚岩となって取り組めるのが新鮮で楽しい」そう語る渡邉さんに、サントリー時代とはまた違う、ダイナックだからこそ得られる学びや経験、やりがいについて話を聞いた。 | HISTORY
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──サントリー時代、どんな仕事をされていましたか?2002年にサントリーに入社して、まずは酒類の営業担当として働き始めました。2004年に市場開発本部に異動してからは、ダイナックや和民、ダンダダウン、サイゼリアといったナショナルチェーンの外食企業を担当するように。担当先の多くはベンチャー企業で、オーナーさん自らが意思決定をするので、情報に精通したビールメーカーの営業マンって、かなり重宝されていたんですよ。出店の時は、物件を一緒に見に行ったり、競合店や参考になるお店をリサーチしたりして、まるで参謀みたいな立場でサポートしていましたね。 この経験を通じて、「外食の世界って面白いな」とか「自分もやってみたいな」っていう気持ちが次第に芽生えていったんです。 その後、2010年にグルメ開発部に異動。プロパー社員のディレクター陣と、外部から招いたフードやドリンクのスーパーバイザーと一緒に、外食企業からの相談に乗りながら、業態開発、ブランド開発、メニュー開発のプロジェクトを次々と進めていきました。 また、サントリーの酒類ブランドのマーケティングにも携わり、「ジンビーム」というウィスキーの市場展開では、新商品「ビームハイ」のネーミング、レシピ、販促ツールの開発に取り組みました。さらに、サントリーブランドのビールイベントの企画・運営も担当して、ブランド価値の向上に貢献してきました。 |
──ダイナックに入社することになった経緯を教えてください。これまで10年以上、店舗の企画開発やイベント運営をコンサルティングやプロデュースの立場で手がけてきましたが、「もっと現場に近いところに身を置き、会社と密に関わりながら、自分の力を試してみたい」と思うようになったんです。そこで、外食を実業としてしているダイナックに、縁あって入社することになりました。ブランド開発に携わっていても、コンサルティングの立場では一からアセットを築くのは難しく、また、前職では承認プロセスが多く、もどかしさを感じる場面もありました。 その点、ダイナックではスピーディーにアウトプットできるし、自分たちの裁量で即行動に移せる。この実行力の高さが、ダイナックの一番の魅力だと思っています。 ![]() |
──現在の仕事内容について教えてください。会社の課題を解決するために、新たな業態の開発やコンサルティング事業の立ち上げがミッションです。 |
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──仕事をする上で大切にしていることはありますか?
「努力は夢中に勝てない」という言葉が好きで、仕事をするうえでも大切にしています。まずは自分自身がワクワクできるか、そしてそれが会社やお客さまにとってもワクワクできるものなのか。この両方の視点を併せ持つことで、より効果的なクリエイティブを生み出せると考えています。実はこの言葉、僕のオリジナルではなく、ビームス創業者の設楽社長の座右の銘なんですよ。好きなことなら苦にならないし、自然とアンテナも広がる。意識して情報を取りに行かなくても、気づけば勝手に入ってきている。そんな感覚、ありますよね。
とはいえ、ワクワクが一致しない仕事も当然あります。そんなときは、小さなワクワクを見つけて「夢中」に変換すること。どんな仕事にも楽しめる交点はあるはずで、前職でもチームと一緒にそうした小さな挑戦を積み重ねてきました。

──もっとも思い出深いプロジェクトを教えてください。前職時代、東京駅の目の前(現ヤンマービルや八重洲ミッドタウン)の空き地に、2019年の期間限定で「THE FARM TOKYO」という屋外型複合飲食施設を企画開発しました。プレミアムモルツのスポンサードを受け、施設内6店舗の業態企画、名称の考案、テナント誘致、地主であるヤンマー社との折衝、商品開発、設計監修までトータルでディレクションしました。半年間で売上3億円、13万杯のビール体験を生み出し、Instagramが今ほど浸透していなかった時期にも関わらず、UGC(ユーザー生成コンテンツ)が2,000件以上投稿されるなど、多くの人に楽しんでもらえた実感があります。
──もっともこだわった点は何ですか?露骨なブランドPRを抑え、イメージ戦略を徹底したことです。ビアガーデンと銘打たず、商品名も前面に出さない。あくまで、空間や体験そのものを楽しんでもらうことを意識しました。実は、サッカー留学をしていた頃、オーストラリアのバイロンベイ郊外にある「The Farm」という農場型レストランに感化されていたんです。広大な敷地に農場やレストラン、コーヒースタンド、バー、ベーカリー、子どもの遊び場まで揃う、体験型エンターテインメント施設で、クリエイティビティに溢れ、訪れる人に網羅的な体験を提供しています。 このコンセプトを「THE FARM TOKYO」にも取り入れたくて、デザインチームと共有したところ、彼らはなんと自腹で現地まで視察に行ってくれたんです。そうした熱量があったからこそ、体験価値のある空間を生み出せたのかなと思っています。
──大変だったことは?ビール会社4社によるコンペ案件だったのですが、クライアントにプレゼンする前に、まずは資金調達をしなければならなかったことですね。約1ヶ月で企画を立て、ビールブランドに交渉し、そこからすぐにプレゼン。短期間でのスピード感が求められ、初動のハードルが高かったです。また、業態が異なる6つの施設をゼロから作り上げることも大変でした。空間設計からレシピ開発までトータルでプロデュースする必要があり、中でもカフェ・ベーカリーは自分に知見がなかったため、テナント誘致で対応。ところが、予期せぬ機材トラブルが発生するなど、オープン直前まで調整が続き、ヒヤヒヤしました。 |
──ダイナックだからこそ得られる、営業現場のスタッフが日々お客さまと向き合い、リアルな声を拾い上げてくれる。そのおかげで僕ら開発チームは、定性・定量のデータをタイムリーに共有でき、より角度の高い企画開発につなげることができています。現場と密に連携しながら開発業務を進められるのは、ダイナックならではの強みだと思いますね。 |
──現在力を入れている取り組みや、まずは、みんなで付加価値の高い店づくりや場づくりを実現していくこと。そして、コンサルティング事業を軌道に乗せることです。 |
1日の流れ
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